最近コロナウイルスの影響もあって、ビタミンÐについての効果を見聞きする機会が多いので、今回はビタミンÐの作用について色々調べてみました。
・ビタミンÐの効果
ビタミンÐはカルシウムのバランスを整えるのを手伝ったり、骨の健康を保つのに働いています。また最近では、免疫力アップやガンや糖尿病、自閉症、妊娠しやすい体づくりなどに有効かもしれないという報告もされるようになってきています。
・ビタミンÐの種類
ビタミンÐにはÐ₂~Ð₇の6種類があります。ビタミンÐ₁は発見された後で不純物であったことが分かったため、存在しません。人にとって重要なビタミンÐはÐ₂とÐ₃の2つです。Ð₂とÐ₃の働きは同じと言われていますが、最近ではビタミンÐ₃の方がÐ₂よりも2倍働きが強いとする意見があります。
・ビタミンÐを得る方法
人がビタミンÐを得るには2つの方法があります。食べ物から摂る方法と、日光を浴びて紫外線にビタミンÐを作ってもらう方法です。食べ物由来のビタミンÐは、ビタミンÐ₂が植物由来、ビタミンÐ₃が動物由来です。(ビタミンÐ₂とビタミンÐ₃になるためには、紫外線が必要です。)
ビタミンÐ₃…動物性食品(魚肉。肝臓、鶏卵など)、人の皮膚に含まれる
ビタミンÐ₂…植物性食品(天日干しシイタケ、きのこ、海藻類など)に含まれる
皮膚で作られたり、私たちが食べたビタミンÐは、肝臓や腎臓で加工されます。そして一番の働き者、活性型ビタミンÐになっていきます。
・ビタミンÐの働き
1.体を丈夫にする栄養素
ビタミンÐの体内での働きは実にさまざまで、その中の一つとしてカルシウムとリンの吸収を促進するというものがあります。これが元気で丈夫な体をつくる、という働きです。丈夫な体をつくるとされているカルシウムですが、たくさん摂ってもその吸収率は10~15%と、あまり良くはありません。しかし、ビタミンÐが体内で働きかける事により、カルシウムの吸収を行うための環境が整うため、カルシウムの吸収率は30~40%までアップするとされています。
2.健康を維持する栄養素
もう一つのビタミンÐの働きとして、細胞の成長と分化を助けるというものがあります。体の組織を作る大部分の細胞には、ビタミンÐをキャッチする受容体があります。ビタミンÐはそれぞれの細胞の受容体に結合すると、その細胞の成長と分化をコントロールします。具体的には次の通りです。
細胞が分化するときには、遺伝子が綺麗にコピーされていく必要がありますが、ビタミンÐはこの「遺伝子のコピー」が綺麗に行われるように働く、と言われています。
例えば、何らかの原因で遺伝子が傷ついてしまうと、綺麗にコピーされなくなり、元の正常な細胞とは違う遺伝情報を持った細胞ができてしまいます。しかしここで、十分な量のビタミンÐが異常をきした細胞の受容体に結合すると、この細胞の増殖を抑えるという力を発揮します。
この他にもビタミンÐは、筋肉を作り出したり、神経を通じて脳と体のありとあらゆる部位とのメッセージを伝えたり、白血球を作り出してその力を発揮しやすくするなど、私たちの体で大きな役割を果たし、毎日の健康に貢献してくれているのです。
・ビタミンÐ不足の症状
ビタミンÐが不足すると次の症状が出ます。
また、ほかのビタミンÐ不足の症状として、以下のことも研究されています。
クル病(小児) 骨軟化症 骨粗しょう症(成人)
糖尿病 動脈硬化 免疫力低下 自閉症 うつ 花粉症
・ビタミンÐに期待される臨床応用
ビタミンÐは臨床医療において、以下の分野への応用が期待されています。
乾癬(ビタミンÀとともに) ガン 骨粗しょう症 免疫力アップ 花粉症など各種アレルギー 糖尿病 うつ病(特に季節性うつ) 統合失調症 自閉症
・ビタミンÐを多く含む食品
ビタミンÐを含む食品としては、鮭、マスなどの魚介類に多く存在します。きくらげなどのキノコ類にも含まれますが、穀類や野菜には含まれておらず、肉類にもそんなに多くありません。
食品 | 焼き鮭 | うなぎ蒲焼 | さば水煮缶 | きくらげ | 鶏卵 |
1食あたり使用量 | 大き目1切れ(100g) | 1/2尾分(80g) | 1缶(固形物120g) | 1個(乾)(1g) | 1個(55g) |
含有量 | 39.4μg | 15.2μg | 11.0μg | 4.4μg | 1.0μg |
・もしかしてビタミンÐ不足?
ビタミンÐ欠乏症は、世界中で約半数の人に認められ、その率は上昇傾向にあるといわれます。その理由としては、以下のことが考えられています。
野外での活動性の低下 大気汚染 UVカット製品の使用 人口の高緯度傾向
・ビタミンÐのサプリメント
最後に、食べ物や日光浴では補えない場合、ふだん僕が飲んでいるビタミンÐのサプリを紹介します。
結構、粉っぽいサプリなので食後に飲むことをお勧めします。
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