「先延ばしして時間を無駄にしてしまった…。」「先延ばし対策を知って、三日坊主を改善したい☆」
日々のタスクや勉強、ついつい先延ばしして怠けてしまうことがないでしょうか。
先延ばしは、そもそもどのような要因が絡んで起きているのでしょうか?
今回は、先延ばし癖を治したい人のために、先延ばしをする本当の原因と先延ばし対策について解説していきたいと思います。
1.先延ばし対策には性格が重要

先延ばしは、個人の性格特性が原因で起こっている場合が多いです。つまり先延ばしは、その人の性格による影響が大きいとされています。
以前にも紹介した性格特性は
1.開放性 | 新しいことにチャレンジする傾向 |
2.協調性 | チームワークを大切にする傾向 |
3.外向性 | 社交的である傾向 |
4.神経症的傾向 | メンタルが不安定な傾向(ガラスのハート) |
5.誠実性 | 勤勉でまじめな傾向 |
の5因子から成り立っています。ビッグファイブとも呼ばれています。
ビッグファイブについては過去記事で紹介しているので、こちらを参考にしてみてください。

2.先延ばしとビッグファイブとの相関関係

先延ばしとビッグファイブとの相関関係を調べてみました。
そうすると
性格特性 | ・先延ばしの相関性(−1~1) −1に近づくほど負の相関がある(先延ばししない) +1に近づくほど正の相関がある(先延ばしする) |
開放性 | +0.03 |
協調性 | −0.12 |
外向性 | −0.12 |
神経症的傾向 | +0.24 |
誠実性 | −0.62 |
という結果が出ました。
誠実性が先延ばしと大きな負の相関性があることが分かります。なので、先延ばし傾向がある人は、自分の誠実性を省みることが必要となってきます。
逆に、メンタルが弱い人ほど先延ばしと小程度の相関性がありました。
3.先延ばしと無関係な要因
先延ばしとほぼ関係のない要因として
- 知性…+0.03
- 能力の高さ…+0.03
- ポジティブな感情…−0.17
が挙げられています。
意外な結果ですね☆
また
- ネガティブな自動思考や反芻思考…+0.17
- 完璧主義…+0.18
も先延ばしとあまり相関がありませんでした。
つまり「ネガティブだから…」「完璧主義だから…」は、単なる言い訳になります。
4.先延ばしと明確な相関があるもの

ここからは、先延ばしと明確な相関があるものを挙げていきます。
Ⅰ.先延ばしと正の相関があるもの
先延ばしと正の相関がある(先延ばししやすい)要因として
①衝動性が高い…+0.41
衝動性が高い人は、やるべきことをおいて他のことをしがちになります。例えば、勉強の代わりにスマホゲームや二度寝をしてしまいます。
②周囲への反応のしやすさ…+0.45
周りの人が不真面目だと、それにつられて勉強しなくなります。
③セルフハンディキャッピング…+0.46
自分で自分にハンディキャップを課します。
例えば、明日試験なのに、風邪で勉強が十分にできなかったなどのハンディキャップを作ります。
このように、試験に失敗しても自尊心が保てるように、失敗する前に言い訳の準備をして予防線を張ってしまいます。
等があります。
Ⅱ.先延ばしと負の相関があるもの
逆に、先延ばしと負の相関がある(先延ばししづらい)要因として
①自尊心がある…−0.27
自尊心の高い人は、先延ばしと負の相関があります。
②自己効力感…−0.38
自己効力感がある人は自分がやった分だけ成果があると思っています。
小さな成功体験を作って、フィードバック(いいね,コメント,PV,収益)等、数字を意識することで先延ばしが減ります。
③セルフコントロール能力…−0.58
セルフコントロール能力を鍛えると先延ばしが減ります。
セルフコントロール能力を上げる方法として、運動や瞑想が挙げられています。
また、他人の目があるとセルフコントロール能力が上がります。図書館やカフェで勉強したり、SNSで発信しておくのも良い方法です。
等があります。
自分に合った先延ばし対策を見つけるのが大切になりますね☆
5.先延ばしの4つの原因

先延ばしの原因になるものが主に4つあります。
①タスクの価値
目の前の作業に価値が見出せなくて作業に取り掛かれないことがあります。
その結果、切羽詰まらないとやろうと思わなくなります。
小学生の夏休みの宿題が分かりやすい例ですね。
行動経済学で双曲割引と言います。
対策として、目の前の事に対して価値を見出す価値観のコントロールが必要になってきます。
②パーソナリティー
自分の性格の問題、衝動性の高さとセルフコントロール能力の低さで先延ばしが起きます。
衝動性の高さは脱フュージョン、セルフコントロール能力の低下は運動や瞑想で改善します。
脱フュージョンについては、以下の本に詳しく書かれているので参考にしてみてください。
③タスクと難易度
作業が難しすぎても簡単すぎても、先延ばしが起きやすくなります。
難しすぎることもなく簡単すぎることもない難易度で進むことがコツです。
結果よりもプロセスを意識すると効果的です。
④失敗への恐怖
「チャレンジして失敗したら恥ずかしいんじゃないか…」という恐怖で、人はチャレンジしなくなります。
先ほど紹介したセルフハンディキャッピングの概念です。
失敗することより挑戦して経験を積むことに価値をおきましょう。
自己効力感を鍛えるのも良い方法です。
失敗許容力については過去記事で紹介してるので、こちらを参考にしてみてください。
まとめ
いかがでしたか。
先延ばしの原因と対策をいくつか紹介しました。
何かと先延ばしをしがちな人は参考にしてみてください。
関連本を紹介しておきます。
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