前回はHSPの特徴やメリットについて紹介しました。
今回はHSPの人が、どうしたら楽に生きられるのか戦略的に考えていきたいと思います。HSPは良くも悪くも感受性が強いので、身の回りの環境を整えてあげることが大切です。
HSP対策として効果的なものが5つほどあります。
自身が「HSP気質で生きづらい( ;∀;)」と思う人は、是非読んで対策に役立ててみてください。
HSPの人は敏感すぎて余力が少ない

HSPの人は、物事に敏感すぎて余力が少ない傾向にあります。
刺激に対して気づきやすいので、考え込んでオーバーヒートしてしまいます。その結果、注意が分散されてしまいます。
逆に一般の人はそのような刺激に気づかないので、余力があります。
HSPの人は、分散思考から大事な事に一転集中する技術を身につける必要があります。
5つのHSP対策
ここからは、HSP対策として効果的なものを5つほど紹介します。
1.環境アセスメント

HSPの人は、日常的にどのような刺激を受けているのか、1,2週間ほど身の回りを観察します。
そして
・自分の気分を乱すリスト
・自分の気分を上げるリスト
両方のリストを作成しておきます。
リストを作成することで、環境に対処できるようになります。
| 具体的な方法
①視覚で観察する
まずは視覚で周りの環境を観察します。
・日常の生活空間でどんな刺激があるかを把握する
・職場や家などよく居る場所に佇む
・視覚でポジティブな刺激、ネガティブな刺激を考える
これをメモに取ります。
②聴覚で観察する
続いて聴覚で周りの環境を観察します。
・落ち着く音 環境を把握する…鳥の鳴き声、雨音など
・落ち着かない音 環境を把握する…呼び鈴、足音など
これをメモに取ります。その後、嗅覚と触覚でそれぞれ観察します。
| リストの作成方法
観察が終わったらリストを作成します。
①嫌なものリストを作成し対策を考える
嫌なものリストを作成し、それらについて対策を考えます。
②気分が良い刺激トップ3をピックアップする
続いて気分が良い刺激トップ3をピックアップします。
例えば
- 好きな音楽を聴く
- シャワーを浴びる
- アロマを嗅ぐ
をピックアップします。
ストレスを受けたら気分の良いトップ3に意識を向けましょう。
気分が良い刺激には対策は必要ありません。
2.刺激種別アセスメント

HSPの人は、弱点や急所になりがちな刺激を避ける必要があります。
自分がどういうタイプの刺激に弱いかを認識することが大切です。
①感覚インプット 負荷大
自分にとって負荷の大きいものを種別します。
そして
・好きな大きい音…好きなアーティストのライブ音は好き
・嫌いな大きい音…サイレンの音,人の怒鳴り声が嫌いなど
に分けます。
②感覚インプット 負荷小
何となく気になる音を種別します。
そして
・好きな音…雨の音,本の紙をめくる音は好き
・嫌いな音に分ける…スマホの通知音は嫌いなど
に分けます。
③認知インプット
新しい経験でも得手・不得手な経験を種別します。
例として
・好きな体験…旅行は好き,ブログを書くのが好き
・苦手な体験…大勢での飲み会は苦手など
に分けます。
自分にとって楽しい体験に意識を向けましょう。
④社会的インプット
人間関係における刺激について種別します。
例えば
・独りは嫌だが、話が分かる友達が欲しい
・知らない人がたくさんいる場所が嫌
など、得意な人間関係と苦手な人間関係に分けます。
種別することで行動や対処が取りやすくなります。
⑤身体的インプット
身体で感じる感覚について種別します。
例えば
・運動した後の筋肉痛は好き
・肩こり・腰痛は苦手
など、身体で感じる好きな感覚と嫌いな感覚を分けます。
⑥感情的インプット
感情的になる感覚について種別します。
例えば
・感動的なストーリーが好き
・暴力的なストーリーが嫌い
など、好きな感情と嫌いな感情に分けます。
⑦思考インプット
悩んだり考えたりする事について種別します。
例えば
・自分のスキルが向上する事を考えるのは好き
・人間関係について考えるのは苦手
など、好きな思考と嫌いな思考に分けます。
このように上記7項目を作成すると、日々の刺激に対処できるようになります。
3.リソース配分

HSPの人は特に、周りから流されやすい特徴があります。
周りの影響によって、やりたい事が出来なかった時の対策としてリソース配分があります。
HSPの人はエネルギー配分が苦手なので、予めリソース配分を決めておくと消耗しづらくなります。
| タスクの種類
人が生活する上でのタスクには2種類あります。
①ニーズ系のタスク…日常的にやらなくてはいけないタスク
②wants系のタスク…趣味や将来への投資
①②どちらも仕事と個人に分けてみます。
仕事 | 個人 | |
ニーズ系のタスク | ニーズ×仕事(NW) | ニーズ×個人(NP) |
wants系のタスク | wants×仕事(WW) | wants×個人(WP) |
このようにタスクには
1.ニーズ×仕事(NW)…仕事,学校
2.ニーズ×個人(NP)…睡眠,食事,家事
3.wants×仕事(WW)…副業,ブログ,転職(締め切りの無いタスク)
4.wants×個人(WP)…人間関係,社交,趣味
の4種類に分けられています。
| 具体的な組み立て方
タスクごとの優先順位を決めてスケジュールを立てましょう。
①ニーズ×個人(NP)を一番に優先させる
②ニーズ系のタスクを約15分~30分刻みにする
③wants系のタスクを合間に入れる…何もしない時間を作る
このように、睡眠時間や食事・家事などを最優先にします。
| 一週間記録して気づいたことを確認する
一週間記録してから、気づいたことを確認してみます。
①上手くいった事…掃除の回数は少なくても良いなど
②想定より時間がかかった事
③翌週改善が出来ること
④時間が足りない時はどれをカットするか考える…ニーズをwantsに変える wantsをニーズに変えるなど
HSPの人は、ニーズ×仕事(NW)でいっぱいになってしまう傾向があるので、このようなリソース配分が必要不可欠になります。
4.アドバイス分析

HSPの人は、成長の過程で周りの人からHSPに関連したアドバイスを受けた可能性があります。
どういったアドバイスを受けたかを自己分析します。
具体的には
①価値あるアドバイス
②克服しなければならないアドバイス
③どちらでもないアドバイス
を考えてみます。
このように過去は悩んだが、HSPのお陰で今はメリットがあることを確認します。
5.イベントチェックリスト

HSPはイベントで人が集まると簡単に心身が消耗してしまいます。
HSPでもイベントが好きな人もいますが、事前に防御策を張っておく必要があります。
①変化と原因
HSPはイベントごとに行った時に
・自分の身体にどんな変化が起きるのか
・イベントの何が原因でそうなるか
を把握してみましょう。
②参加者分析
イベントの内容ではなく、参加する人について考えてみます。
イベントで出会う人は
・疲れさせる人か
・楽にさせてくれたり、エネルギーを与えてくれる人か
を考えてみましょう。
③目的意識
そのイベントに参加して、良かったと感じることは何なのか考えてみましょう。
例えば、仕事に対する悩みや個人的な事を話せる人がいるかどうか考えてみます。
④余力の確認
・そのイベントに使うエネルギーは、今どのぐらいあるか
・HSPである自分に、その予定をやり切る余力があるか
をチェックしてみましょう。
⑤事前準備
そのイベントに参加する前に、やっておく事を事前に考えておきましょう。
自分の大事な予定を中心に据えてみます。
⑥限界サインの確認
HSPの人は、物事を限界を超えてまでやってしまう傾向があります。
自分の限界サイン(体調が悪くなる,眠くなる等)を知っておくことが大切です。
⑦限界が来た場合の対策
限界サインがきたら、if thenルールに落とし込みましょう。
限界がきたら(if)、幹事に挨拶して帰る(then)
など明確なタイミングを決めておくことが大切です。
まとめ
いかがでしたか。
HSPが楽に生きる方法をいくつかまとめてみました。
僕もHSP気味でストレスを溜めこみやすい傾向があるので、上記の方法を試していこうかなと思っています。
HSPの人の参考になればと思います。
関連本を貼っておきます。
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